♪ ピアノ弾きあい会 レポート ♪

心温まる音楽の贈り物
皆様、こんにちは。
この度、小学生を対象とした「弾きあい会」(完全無料!)を開催いたしました。
1回90分でしたが、あっという間の90分でした。
教室いっぱいに広がる子供たちの笑顔と音楽の喜びを共有できましたことを、心より嬉しく思います。
この記事では、その様子をお伝えいたします。
第1回 小学生低学年の部
明るい陽射しが差し込む教室に、元気いっぱいの低学年の生徒様たちが集まりました。
緊張した面持ちで入室してきた生徒様も多かったのですが、お互いの演奏を聴き合ううちに、自然と笑顔があふれていきました。
日頃の練習の成果を一人ひとり丁寧に披露していただき、それぞれの個性が光る素敵な時間となりました。
小さな指で奏でるメロディには、一生懸命に取り組んできた努力が感じられ、聴いている私の心も温かくなりました。
集団でのリズム学習では、体を動かしながら音楽の基礎を楽しく学びなおしました。
集団での指づくり体験を行なったことで、「指づくりは、みんながやるもの」という意識が芽生え、個人レッスンの際も抵抗なく取り組んでくださるようになってきました。
中盤に行なったトーンチャイムでの合奏は、他のお友達と音を合わせる経験となり、「一つの音楽を一緒に作る喜び」を感じていただけたようです。キラキラ星をハ長調とハ短調で演奏しましたが、浮き上がる響きに全員が声をあげて驚き、「調のちがいって、本当にすごーーーーい!」と大盛り上がり。
「今度は全部、黒鍵の音でキラキラ星やってみようよ!」と子供たち主体で実験を始めてくれました。
「自主性・主体性を高めること」も当教室が目指している教育方針です。
最後には、練習方法やピアノ上達に関するディスカッションを行い、それぞれが自分の目標を発表しました。
「できないところを繰り返し、何度も何度も練習する!」
「できるようになるまで練習する!」
「楽譜をしっかり見る!」
「次は間違えずに弾けるようになりたい!」
「ハリーポッターの曲を全曲制覇する!」など。
小さな目標にも大きな目標にも共感が生まれ、皆で応援し合いました。まさに「熱狂の時間」でした。
小学1年生の生徒様にもディスカッションに参加していただきましたが、学年関係なく、活発に意見交換が行われ、教室が生徒様にとって安心できる場所であることも感じられました。
この会には、海外にお引越ししてしまうお友達もおりました。「一緒に時間を過ごした仲間をこれからも大切にしたい」と感じている生徒様の姿も印象的でした。
第2回 4年生の部
4年生の弾きあい会では、より複雑な曲に挑戦する姿勢に感動いたしました。
それぞれが選んだ曲への思い入れを話しながら演奏する姿は、音楽への愛情が伝わってきて、聴いている私も引き込まれました。
日頃の練習の成果を発表した後は、ピアノとの向き合い方や練習方法について活発なディスカッションが行われました。
「どうしたら難しい部分を克服できるかな?」
「ピアノの練習の仕方ではなく、気持ちの整え方が大切だよね!」
「練習のモチベーションをあげるためには何が必要か?」など、小学4年生とは思えないほど活発なディスカッションが行われました。
「難しい曲に取りくんだり、練習は大変だけど、これから先もずっと音楽を続けていきたい」と全員が口をそろえて伝えてくれました。
生徒様同士で真剣に考え、アドバイスし合う様子にも成長を感じました。
初めて会話をする生徒様も「練習」という共通の取り組みを行なっているので、「うわぁ〜、わかる!!そうそう!!」と、すぐに打ち解けあって、昔からお友達であるかのように意見交換をしておりました。
今回は、練習のモチベーション向上を目的として、講師の導きの元、生徒様自身にパスワード付きのWebサイトを作成していただきました。
自分の目標や練習記録、取り組もうとしている曲や応援の言葉を共有できるWebサイトを、生徒様が主体となって、楽しみながら作り上げていきました。おおよそのWebサイトの構想(構成図)はあったものの、含ませる項目や色彩感も生徒様方に委ねました。
現在も、このWebサイトを活用して、生徒様自身が運営を担当しています。
日々の練習の記録や、挑戦している曲の情報を更新することで、練習の孤独を解消して、チームでモチベーションを高めていけるのではないかと感じています。
お友達の練習状況を見て、「負けてはいられない」と競争意識が生まれることもあることでしょう。
この会では、生徒様からのご希望もあり、「生成AIに質問をしてみる」という活動も行いました。
GeminiでもClaudeでも良かったのですが、「初めての学習ならばChatGPTが最適だ」と思い、ChatGPTを活用いたしました。
学力が高い4年生のグループ。新しい発見や興味関心が生まれ、ピアノと学習意欲の向上に繋がりました。
第3回 小学生高学年の部&高校生
これまでの2回とは違った形。お教室を出て「弾きあい会」を開催いたしました。
第3回目のテーマを「音楽とコミュニティ」(居場所としての音楽、人を支えていく音楽、音楽と新しい技術)にいたしました。
自分自身の「音」が社会の一部であることに意識的に気づくことが開催の目的です。
第1〜2回はディスカッションを大事にしましたが、
第3回目の弾きあい会ではプリントを配布して、それぞれに考えていただきました。
「家でもう少し考えてみる」と持ち帰ってくれた生徒さまもおります。
模範回答はありません。
「これが正しい!」と胸を張って、自論を伝えられるほど、未来を描くことは簡単ではありません。
みんなが何を感じるか。
そして、この先の未来で何を思い出すか。
これから先の未来においては、「上手に弾ける!」「コンクールで世界一になる!」より、もっと大切なことがあるように思います。
もちろん、上手になって欲しいです。
コンクールなどで入賞できたら素晴らしいです。
私が思い描いているのは、もっともっと先のお話。
予測不可能な時代。
音楽との向き合い方が一つではなく、そこに沢山の可能性を含ませられたら、みんなは音楽を通じ、より独創的な生き方ができる。
「音楽を通して、よりよくワクワク生きてほしい」
みんながワクワクしてる時、そこには必ず、誰かがいます。
演奏表現を通じて、その誰かに気づけるように、第3回目を企画いたしました。
最新のテクロジー、最新のアートを前にみんなの目がキョロキョロ、キラキラ。
同行してくださった親御さまも「こんなに素敵な場所があるなんて知らなかった!」と感動してくださいました。
お子様たちの豊かな感性を育む特別な時間になりました。
これからも音楽を通じた新たな発見と学びの機会となるよう、心を込めて企画してまいります。
弾きあい会を通して
宇澤音楽教室は個人レッスンを主軸にしていますが、今後も集団での活動を取り入れ、仲間と交流を深める時間をプレゼントしたいと思います。
この弾きあい会を通して、私が大切にしたかったのは「仲間と楽しさや苦悩を分ちあい、励まし合う心」です。
「弾いて終わる」だけではなく、集団の中で主体的に取り組み、自分の意見を言葉にして伝えることを大切にしました。出てきた言葉をみんなでフォローしあって、励まし合ったり、認め合うことも大切にしました。
「自分に自信がない」という気持ちを減らしていくことが、堂々とした表現に繋がっていきます。
「自分の意見を認めてくれる仲間がいる」という経験は表現活動を行なっていく上で、大きな勇気に変わっていきます。
それぞれの頑張りや成長を、仲間同士で認め合うことで、自信を身につけましょう。
実際、「あの部分、すごく上手だったよ!」「どうやって練習したの?」と、お互いにリスペクトし合う姿が見られました。
明確な目標を持つことで、弾きあい会後の練習活動やピアノとの向き合い方に変化が見られています。
その他にも変化が見られていますので、いくつか書き残しておきたいと思います。
「次の弾きあい会ではあの曲を弾けるようになりたい!」という具体的な目標が生まれはじめ、毎日の練習を支える力になっているようです。
何より嬉しかったのは、音楽を通じた仲間との交流により、ピアノを弾く楽しさが増したとのことです。
「一人で弾くのも楽しいけど、みんなで音楽するのも楽しい!!」という声が多く聞こえてきます。
「先生、弾きあい会は毎月あった方がいいな〜!」と率直に気持ちを伝えてくれる生徒様もおりました。
音楽の素晴らしさは、分かち合うことでより一層輝きを増すのだと、改めて感じさせられました。
今後もお子様たちの音楽への情熱を育んでいきたいと思います。
皆様のご支援とご理解に、心より感謝申し上げます。
温かい音楽の輪が、宇澤音楽教室を益々温かくしてくれています。
最後までお読みくださり、ありがとうございました😊